優待クロスとは、株主優待を目的としたクロス取引のことです。
優待クロスのやり方は、以下の記事で具体例を使って分かりやすく解説しました。クロスはいつからいつまで?クロスの時間やタイミングも説明しています。よろしければご参考になさってください。
優待クロスのコスト
優待クロスをすると、いくらコストがかかるのでしょう?
この記事は「株主優待タダ取りの利益を計算する方法」の第一弾です。
とり子
つなぎ売りを使ったクロス取引による株主優待タダ取りは、ノーリスクで株主優待がもらえるオススメの手法です。タダ取りといっても、クロス取引をすると手数料と貸株料といった費用がかかります。また、つなぎ売りに制度信用取引を使うと、逆日歩という予想不可能な損のリスクもあります。
ですので、できれば逆日歩がない一般信用取引を使うことをおすすめします。そうすることでクロス取引のコストを事前にぶれなく計算できます。これがノーリスクになるカラクリですね。この記事では、そのコストを計算する方法をご紹介いたします。
さて、一般的に利益は売上から経費を引いたものです。
株主優待タダ取りをお仕事とすれば
- 経費は 優待クロスのコスト
- 売上は 株主優待の価値
- 利益が 株主優待タダ取りの儲け
となりますね!
経費と売上の金額を事前に計算できれば、利益が事前に計算できるのです。この利益の金額を基準として、いつからクロス取引を始めるのかを判断するのです。
クロス取引の手数料
優待クロスのコストは、信用売りに一般信用取引を使った場合、クロス取引に必要な費用で全てです。一方、信用売りに制度信用取引を使うと、クロス取引に必要な費用に加えて、逆日歩の支払いが発生するかもしれません。
さて、クロス取引にかかる費用は、クロス取引をしたときと、クロス取引でできたポジションをホールドしている間に発生します。
クロス取引を始めるとき
2通りの方法があります。注文の作業回数を減らしたい人は【A】を、1円でも費用を減らしたい人は【B】を選ぶことになります。
【A】現物買い+新規信用売りの場合
1件の信用取引の売買手数料
【B】新規信用買い(現引き)+新規信用売りの場合
1日分の信用買いポジションの金利
買いと売りと2件の信用取引の売買手数料がかかります。新規信用買いが約定したら、すぐに信用買いポジションを現引きしてください。現引きとは、信用買いポジションに現金を引き当てて、現物株に変更する注文のことです。現引きの手数料は、ほとんどの証券会社で無料です。
信用買いは、たとえ当日扱いで現引きしても1日分の金利がかかります。しかし、多くの証券会社で、信用取引の手数料は現物株の売買手数料よりも安いので、よほど高額の信用買いでなければ、たった1日分の金利よりも手数料の安さを優先して【B】の「新規信用買い+現引き」する方がお得なのでオススメです。
クロス取引の継続中
×貸株料率×継続日数÷365
現物株は何日持っていても費用がかかりませんが、信用取引のポジションは決済するまでの毎日に費用がかかってしまいます。
信用売りポジションでは、貸株料という費用がかかります。
貸株料は、建玉の金額(最初に約定したときのポジションの金額)、貸株料率、そして約定した日から決済日までの日数で求められます。
貸株料率は、年間何パーセントのように決まっていますが、証券会社ごとに、また制度信用と一般信用、さらに一般信用取引の種類によっても、それぞれ細かく違いがあります。
クロス取引を終えるとき
現物株で信用売りポジションに現渡しすることで、両方の残高をゼロにすることができます。現渡しとは、借りていた株を返すために保有中の現物株を渡して、信用売りポジションを解消する注文のことです。現渡しの手数料は、ほとんどの証券会社で無料です。
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コメント
とる造 様
よく分かりました。ご丁寧な説明をしていただきありがとうございました。