株主優待とは、企業から株主に贈られる金銭以外のプレゼントのことです。株主優待と配当金の違いは、配当金が金銭による利益の分配であることに対して、株主優待は物による利益の分配という点です。配当と同じく、すべての企業が行っているわけでもありません。
企業ごとに決められた権利確定日に決められた株数を保有する株主へ株主優待が贈られます。保有株数、保有期間によって株主優待の内容が変わる企業もあります。
株主優待の内容は、企業が製造・販売する商品、企業が展開する店舗で使える割引券、飲食店の食事券、本社のある地元の特産品、カタログギフト、クオカードや図書カード・お米券のような金券など様々です。
たいていの株主優待は、権利確定日までに購入し、権利落ち日に売却すればもらえます。しかし、そのような売買をすると、権利落ち日の朝に株価自体が配当金+株主優待の価値と同じくらい下がってしまうため、損をしてしまい意味がありません。
そこで、クロス取引を使った株主優待タダ取りと呼ばれるやり方がおなじみです。これは、株を買うと同時に「つなぎ売り」という信用取引による空売りをして、権利落ち日に発生する株価の値下がりを、損と利益で相殺する手法です。ただし、制度信用取引で空売りをすると逆日歩という別の損のリスクが存在するため、空売りに一般信用取引を使う工夫も必要です。
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