株で確実に稼ぐ、リスクを取らずに儲ける方法が2つあります。株主優待クロス(つなぎ売り・タダ取り)と「IPO投資」です。この記事では、IPO投資について、やり方とコツを解説します。
IPOに当選するには?IPOは当選するのか?IPOが当選する確率は?そんな疑問の声にもお答えします!

とり子

IPO投資とは?
IPOとは、新規公開株、Initial Public Offeringのことです。投資というと小難しいかもしれませんが、IPO投資とは、実は抽選に参加することなのです。証券口座と資金があれば、誰でも応募できますし、誰でも参加できるのです。必要なものは何でしょう?
ずばり、運です!
運だからといって、為す術がないと思わないでください。当選の機会を増やすために、申し込み手続きの回数を重ねることがとても重要です。
懸賞生活のような地道な作業をイメージしてください。
証券会社によっては、資金やポイントに比例して、あるいはステージに応じて当選確率が上がる抽選方法ありますから、利用できるなら活用しましょう。しかし、やはり大切なことは
- IPOのスケジュールを忘れない
- 抽選に必要な資金を期限までに入金する
- 申し込み作業をコツコツ続ける
- 家族みんなの口座でチャレンジ
です。わたしも年間1~2件は最小限の口座資金でもIPOを当選しています。ポイントやステージの有利があれば、もっと当選するでしょう。そのくらいIPO投資は当選が現実的な宝くじと言えます。
宝くじ、当たらないわねぇ

とり子

とる造
1等前後賞の当選確率は500万分の1と言われておる。
何その数字?

とり子

とる造
悲報で申し訳ないが、飛行機事故に遭う確率が200万分の1と言われておるよ・・
1等当選の方が低いなんて・・

とり子

とる造
さて、今日はIPOの話なのじゃ。
宝くじと関係あるの?

とり子

とる造
うむ。宝くじはほぼ当たらない。でも、買わなければ絶対に当たらない。
そんなの当たり前じゃない!IPOだって当たらないんでしょ!

とり子

とる造
そうじゃよ。IPOも簡単には当たらない。ところで、宝くじのお値段は1枚いくらじゃ?
えーっと、300円くらいかな?

とり子

とる造
そうじゃな。ではIPOの抽選は?
えーっと、資金と申し込み手続きは必要だけど、手数料みたいなものは不要?!

とり子

とる造
そうじゃ。口座への入金とパソコンでの作業は必要じゃが、コストは0円なのじゃよ。
宝くじはコストがかかるが、IPOは無料で申し込める!!
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宝くじは何千万、何億って夢があるけど、IPOってそんなに儲かるの?

とり子

とる造
いやいや、それはない。ようやく当選したとして、数万~数十万の利益じゃろうな。
現実的な金額ね。でもボーナスもらえたと思うと、すっごく嬉しい金額よね!

とり子

とる造
そうじゃよ。預金の利子もつかない世の中じゃよ?
お買い物やクレジットカードのポイントを一生懸命貯めても、せいぜい1年で1万円ってところよね。

とり子

とる造
IPOは1度当選するだけでも、いろんなポイントの金額よりもずっと大きな収入になることは間違いないぞい。

IPO投資のやり方
IPO投資のやり方、一連の流れを説明します。特に「どのIPOに申し込めばいいの?」 「公募割れしないIPOとは?」という疑問の解決を中心に解説します。
スケジュールを確認する
Googleで「IPO スケジュール」のように検索すると、情報サイトに上場スケジュールが見つかるでしょう。BB期間(ブックビル期間)の日付を確認しましょう。ブックビルとは需要申告、つまりIPOの抽選申し込み、応募の手続きのことです。
参加するIPOを選ぶ
IPOに応募して当選したとき、購入を辞退するとペナルティが課せられる証券会社があります。ペナルティが無いと公表している証券会社であっても、何となく気持ちは悪いものです。意見の分かれるところですが、個人的には、辞退しないIPOにだけ応募するやり方をオススメします。
どのIPOに申し込みしたらいいの?

とり子
公開株数でIPOを選ぶ
初値の値上がりを予想する前に、まずは公募割れしないIPOの見極めを大切にしましょう。公募割れしないIPOを見極める上で最も大切な数字があります。ずばり、公開株数です!
基本的に、公開株数と初値の値上がり率は反比例する。
簡単に当選するIPOは値上がりしにくい。

とる造
そのカラクリを説明するぞ。
少人数だけが当選したIPO
- 当選しなかった人が初値で買おうとする
- 初値が高騰し当選者は含み益の余裕で売りにくい(*)
- 好循環で初値が上がる
たくさんの人が当選したIPO
- わざわざ初値で買う人が少ない
- 初値が公募価格に近いと当選者は売ろうとする(*)
- 悪循環で初値が上がらなかったり公募割れしたりする
(*)この現象は、損益を前に人間がどのような選択をするか?といったプロスペクト理論という行動経済学に基づきます。
記事「プロスペクト理論とは?」を執筆中です。お楽しみに!

とり子
公開株数が10~99万株(数十万株)
全国で1000~9900人だけが当選するようなイメージのIPOです。プラチナ感ありませんか?よほど不人気な要素がない限り、申し込みをオススメします。高確率で初値は上昇するでしょう。
不人気になる要素とは
- 業績が何十年先も変わらなさそうな業種
- 流行りから10年ほど過ぎた今更感のテーマ
- いわゆる上場ゴール感(ベンチャーキャピタルや創業者・社長の売り出しの比率が露骨に大きい)
- 東証2部や札証・名証・福証
などが考えられますが、そこまで警戒することもありません。公開株数さえ少なければ、最悪でも公開価格付近で初値がつくものです。
公開株数が少なければ、気軽に抽選に参加しよう。そう簡単に当選しないので、当選してから悩めばよいでしょう。
公開株数が100~999万株(数百万株)
魅力的な業種ならば、申し込みをオススメします。
- 今話題の技術、旬の業界に関連する企業である
- 未来感がある(夢物語で構いません)
しかし、この株数帯は正直判断が難しいです。当選の可能性は高くなるものの、実際に公募割れも目立ちます。
過去の事例1(順当な公募割れ)
2018年12月の「ポート」というIPOは、事業内容が「インターネットメディア事業」という一見、人気業種?と見せかけて、魅力と成長に欠けた企業だったようです。何と37%も公募割れしてしまい、2018年のワーストのIPOとなりました。思えば、twitter等で個人投資家から当選の報告が多数ありましたし、やはり367万株という公開株数にも、荷もたれ感がありましたね。このパターンのIPOは見送れるようになりたいものです。
過去の事例2(意外な公募割れ)
2018年12月の「自律制御システム研究所」というIPOは、ドローン・無人化・IOTといった未来感あるキーワードの企業だっただけに、プロアマ問わず色々なサイトで予想された初値は軒並み高いものでした。しかし、予想を裏切り17%も公募割れしてしまった珍しい例です。大注目されていたソフトバンクの上場が公募割れとなった影響で「投資マインドが冷えたため」と分析されましたが、そもそも297万株という公開株数も重荷だったのではないでしょうか。残念ながらこのケースを事前に避けることは今後も難しそうです。年に1度の事故IPOと割り切るしかありません。
過去の事例3(頑張った)
2018年7月の「MTG」というIPOは、人気の健康器具で有名な企業でした。793万株という公開株数だけでなく、単価も100株が5,800円つまり応募に最低58万円の資金が必要という「値がさ株」でした。当然、市場への吸収額も巨大でしたが、初値は22%も上がりました。とても頑張った例だと思います。このパターンは応募に少し勇気が要ります。値がさ株のIPOは、当たりも外れも値幅、振れ幅が大きくなる覚悟が必要でしょう。
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公開株数が数百万株のIPOは見極めが難しい! 事業内容、テーマ、株主構成、市場全体の地合いなど、IPOを本質的に評価しなければならない。中級者向け。
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公開株数が1000万株~(数千万株)
この規模はいわゆるIPO大型案件です。大勢が当選するチャンス、お祭りです!
2018年はソフトバンクがこの代表でしたが、何と公募割れでした。しかし、これは例外的な大型案件だった考えられます。まず、2018年時点で過去最大の資金調達=市場の吸収金額であり前例が無くリスクがあった点、そしてIPOで明らかに嫌われる親子上場(親会社が既に株式上場済)だった点、この2点が理由です。
通常のIPO大型案件では、旬の成長企業や、意外にも非上場だった大企業、そして国が株主だったような企業が登場します。
先に「公開株数と初値の値上がり率は反比例する」と述べましたが、大型案件では事情が違ってきます。
あまりにもIPOの規模が大きいと、公的年金の買い、各種ファンドへの組み入れなど、投資先を探す機関投資家による巨大な買い需要が発生するため、かえって初値がしっかりします。
当選しやすく、公募割れの心配が少ない、個人投資家にとってはボーナスといえるでしょう。
過去の例で言えば、日本郵政、かんぽ生命、ゆうちょ銀行、LINE、JR九州、SGホールディングスなどがありましたが、全て初値は公募価格を上回っています。※ソフトバンクだけは例外です
2018年でいえば、メルカリが大型案件らしい成績でした。公開株数は4355万株。初値は公開価格3,000円に対して5,000円、67%も上がりました。たくさん居たであろう1単元当選の個人投資家の全員が20万円ずつ利益を出したのですから、凄いと思いませんか?
今後このような企業として、東京メトロ、ユニバーサルスタジオジャパンが登場するかもしれません。ぜひ、全力で応募したいものです。
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公開株数が数千万株のIPOはお祭り! 株を知らない人でも知っているような大企業の場合、抽選に参加してお祭り気分を味わおう。
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REITのIPO
REIT(不動産投資信託)は、まず初値の高騰が望めません。資金と投資成績に余裕のある、証券会社とのお付き合いを希望する投資家にオススメです。

申し込む証券会社を選ぶ
資金が十分あれば複数の証券会社から申し込めばよいでしょう。ただ、口座に入金する資金が限られていれば、申し込みたいIPOを取り扱う主幹事の証券会社から申し込みをしましょう。たいてい主幹事の証券会社には、たくさんの株数の割当があるため、当選する確率がぐっと高まります。
口座に資金を入金する
申し込み時点で証券口座の資金が必要か(前受制か?前受金が必要か)は、証券会社によって異なります。しかし、結局は抽選の当日、口座に 株数×公開価格 の金額分の「買付余力」が無いと、申し込みを済ませていても抽選の対象になりません。ですから、ブックビルの期間内、申し込みの前に口座へ入金を済ませておくことをオススメします。
抽選の申し込み手続きをする
申し込みをしたら後は抽選を待つのみです。ほとんどの証券会社で抽選結果をメールでお知らせしてくれるサービスがあります。せっかくの当選を逃さぬよう、IPO当選時のメール通知を有効にしておきましょう。

さて、晴れてIPOが当選したときの大事なポイントがあります。それはNISA口座で購入することです。ほぼ値上がりが分かっているIPOですから、非課税のNISA口座で購入すれば税金分がお得になります。
IPOに当選したら「NISA預かり」で購入しよう!

まとめ
IPO投資とは、懸賞で得る副収入のようなものです。いくつかのコツを押さえながら、ひたすらコツコツ申し込み続けましょう。
- 公開株数少なめのIPOにダメ元で申し込みし続ける
- 資金が足りないときは主幹事の証券会社から申し込む
- 超大型IPOの申し込みは忘れずに参加してボーナスを受け取る
- 当選確率が上がるIPOのポイントやステージの判定も活用する
- 家族がいる人は全員口座を作って全員で参加しよう
宝くじと違って抽選の参加にお金はかかりません。また、地道な作業の積み重ねという、当選の機会を増やす手段が明確ですから、運だけでもありません。遊んでいる現金は預金口座ではなく証券口座に移動させ、コツコツIPOの申し込みを続けていれば、1年に1~2件の当たりをつかめるでしょう。
たった1件の当選だけでも、お買い物で貯めたポイントや生活費の節約を大きく越える収入が得られます。1度でも当選すると、きっと分かっていただけると思います。頑張りましょう!



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