順張りとは

やれやれ・・とり子はミーハーじゃのう。

そんなとり子は、順張りタイプなのかもしれんのう。

株が上がって来たときに、とり子はどう思う？

なるほど、何やら頼もしいな。

では、株が下がって来たときはどうじゃ？

ほほう、慎重じゃな。やはり、とり子の考え方は順張りじゃの。

うむ。もっと言えば、下落中には持ち株を売ったり信用取引で空売りしたりじゃな。

株の世界の順張りとは、いわばみんなの売買、流行、値動きに現れたトレンド通りに売り買いする考え方、行動のことじゃ。

さて、どうすれば順張りできるかのう？

そうじゃな。株の世界の流行、トレンドの向き、その前にトレンドがあるか無いかを判断する必要がある。

それをレンジ相場と呼ぶ。

一定の範囲＝レンジに値動きが収まってしまっている相場のことじゃよ。

トレンドの存在と向きを調べるためにテクニカルを使う！

まず、何と言っても移動平均線、通称MA（Moving Average）じゃ。

それに加え、移動平均線の角度も重要じゃ。上向きか？下向きか？

株では５日線、２５日線、中長期で意識される２００日線などじゃろうか。

いい質問じゃ。短期と長期の移動平均線のクロスから、トレンドの発生を判断する手法じゃ。

次に挙げるとすればトレンドラインじゃな。

トレンドラインの例を説明しよう。

どのローソク足、どんな時間軸（期間）でラインを引くかは各々の裁量、工夫となるから、色々試してみると良かろう。

そうじゃな、株よりもｆｘのイメージがあかもしれないが、平均足も使いやすいと思う。

その他、MACD、パラボリック、ボリンジャーバンドのバンドウォークあたりが続き、扱いが難しいがRSIやストキャスティクスといったオシレーター系のテクニカルを利用する人もいるときく。

トレンドを見極めるコツで覚えておきたいことがある。

トレンドは山や谷のような、転換点をピンポイントに当てるものではない。

トレンドはゆっくり始まり、ゆっくり収まるものじゃ。

それは例外なのじゃよ。トレンドを一過性の値動きで判断すると、相場のアヤ、ノイズやダマシに振り回されることになる。

トレンド転換とは、上昇から下落、下落から上昇のような急なものではなく、レンジ相場を間に挟む緩やかなもの、くらいに心得ることが大切じゃ。

たとえば、日足の移動平均線と株価の上下を条件に順張りするとしよう。

今日の株価が移動平均線より上だったら、どうする？

その通り！偶然ではなく、継続した状態をトレンドと判断すべきじゃな。

うむ。ところで、この上昇トレンドがいつまで続くかは誰にも分からない！

そうじゃ。逆に、トレンドが終わる判断はシンプルじゃ。

うむ。順張りは、エントリーポイントが曖昧で、利確や損切りはシンプルという側面がある。

そうなのじゃよ。トレンドの発生を知るのは難しく、トレンドの終了を知るのは可能。結果的に、損の幅は限定的じゃが、勝率は悪くなってしまうかもしれない。

確かに、損切り貧乏そして高値掴みや安値売りも順張りのデメリットで言われるが、よほどトレンドが終わるタイミングちょうどにエントリさえしなければ、すぐ損になることはない。

そうじゃ。順張りの反対の手法に逆張りがあるが、逆張りのデメリットに「コツコツドカン」という典型的な相場の負け方があってのう。

一発で大きな損失、ひどい場合は相場から退場するような負け方のことじゃ。少なくともそういう目に遭いにくいというだけでも、順張りにはメリットがあると伝えておく！

順張りは、後出しにはなるかもしれないが流れに逆らうリスクを取らない性格の投資家、あるいは時間的なリスクを取らないスキャルピングのような超短期トレーダーにも向いている手法と言えよう。